撮影・青木久雄

新ジャガと手羽元の揚げ煮

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皮の食感 パリッと
 新年度、最初に登場するのは、料理研究家のきじまりゅうたさんだ。初回に提案する「新ジャガと手羽元の揚げ煮」は、揚げて煮る手間があるからこそ、新ジャガの皮のパリッとした食感が楽しめるひと皿だ。(生活部 山田朋代)

 きじまさんは初心者でも手軽に作れる料理で人気だが、祖母も母も料理研究家という一家に生まれ、昔ながらの丁寧な家庭料理を受け継いでいる。当欄では「『時短』が求められる今だからこそ省いてしまった工程もあえて行う『クラシカル』な料理に挑戦しましょう」と提案する。「余裕がある時は丁寧に作ってみては。作る過程が楽しくなり、充実感につながります」

 春の季節になると思い出すのが「新ジャガと手羽元の揚げ煮」。2004年に亡くなった祖母、村上昭子さんの定番料理だった。「手羽元は手づかみで食べても怒られず、小さい頃から大好き。揚げるからこってりしていて育ち盛りにはうれしかった」。料理研究家になり、祖母の料理本をめくってレシピを探したが見つからず、里芋で作るレシピを参考にして再現した。

 アレンジした工程は鍋に新ジャガを並べてから油を注いで冷たい状態から揚げる「コールドスタート」だ。「温度が上がる中で火が通る。通常より温度管理が楽です」。新ジャガは味がしみやすいよう皮をところどころむき、しっかり揚げる。煮崩れしやすい角部分を面取りしたニンジン、インゲン、手羽元も揚げる。揚げた具材はじっくり煮てから、冷まして味を含ませる。

 完成した揚げ煮の新ジャガはパリッとはじける食感で、香ばしさが口に広がる。味のしみた手羽元にかぶりつくとどこかほっとする懐かしい味わいだ。「揚げて煮る手間はかかるが、コクやうまみが楽しめる。普通のジャガイモを切って作ってもいいですよ」

材料

2人分

新ジャガイモ(小)400g
手羽元6本
ニンジン(小)1本
サヤインゲン6本
揚げ油適量
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