ビールの「のどごし」は、文字通り喉で味わっている?…京都府立医科大チームが苦味を感じる感覚細胞を発見
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ビールの「のどごし」の良さは、喉で苦味を感じているからかもしれない――。喉に新しい感覚細胞があるのを、マウスを使った研究で突き止めたと、京都府立医科大などのチームが発見した。論文が5日、国際科学誌「セル」に掲載される。

舌の表面で、味覚のうち「苦味」や「甘味」などをキャッチする感覚細胞には、神経へ味覚情報を伝えるための特殊な構造がある。
京都府立医科大の樽野陽幸教授(生理学)らは、この構造を持つ細胞が舌以外にもないか、マウスの全身で探した結果、喉にわずかに存在することを突き止めた。
この細胞には、苦味の原因物質と反応するたんぱく質があり、苦味成分(毒素)やたばこの煙、空気中の汚染物質などをキャッチして、神経へ信号を伝えていることが判明。このたんぱく質を刺激すると、せきや、物をのみ込む反応(
この感覚細胞が人の喉にもあれば、せきがなかなか止まらない症状や、嚥下障害を治療できるようになる可能性があるという。樽野教授は「ビールの『のどごし』は、喉の感覚細胞が苦味に反応して、飲み下しやすくしている結果ではないか」と推測する。
新実彰男・大阪府済生会茨木病院呼吸器内科部長の話「せきの原因には、外からの刺激による外因性と、肺や気管支の炎症などによる内因性があり、今回の発見は、その両方に関わるメカニズムだ。人でも喉に同様の細胞があるか、研究を進める必要がある」