秋田県産コメから基準値超えるカドミウム、「水不足で田んぼの管理行き届かず」…自主回収進める
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秋田県は4日、小坂町の農事組合法人「熊谷農進」が生産したコメから、食品衛生法の基準値を超えるカドミウムが検出されたと発表した。県の検査で基準値(0・4ppm)を超える最大0・87ppmのカドミウムが検出されたという。

同法人の熊谷聴理事は同日、秋田県庁で開いた記者会見で、JAなどが実施しているカドミウムの検査を行っていなかったことを明らかにし、「ご迷惑をお掛けし、おわび申し上げる。水不足の影響で田んぼの水管理が行き届かなかった」と陳謝した。
秋田県によると、コメを購入した県内の業者が3月上旬に自主的に検査を行い、基準の超過を把握した。昨年生産された約88トンのうち約86トンが県内外の業者などに出荷されていて、同法人が基準を超えたコメの自主回収を進めている。

カドミウムは自然界に存在する重金属で、大量に摂取すると健康被害の恐れがある。県生活衛生課は「今回の程度であれば、健康被害を及ぼすほどの蓄積にはならない」としている。